朝、目が覚めるともそもそと寝返りをうつ。
生温かなぬくい布団の中で、もそもそ。
布団の中からやっとの思いで、もそもそと這い出る。
もそもそ、もそもそ。
もそもそと歩き、戸棚からは食パン、冷蔵庫からはたまごを取り出す。
たまごはフライパンで、もそもそになるまで炒った。
食パンは焼かずにそのまま食べるから、もそもそとする。
もそもそ。
もそもそ、もそもそ、もそもそ。
もそもそ。
カーテンからは眩しいくらい光が差し込んでいる。
私は、もそもそと出かけた。
『もそもそ』
(text 服部 YU里江)
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